柳なつきのブログ

柳なつきのブログです。

幸せな類の日記。(ブロックバター革命の経緯、そのに)

(8月に書いたmixiの文章を、再編集したものです。)


 昨日書いた通り、高崎に行ってきました。中学時代に知りあった、友人に会いに。(ちなみに私は、高崎出身者です。)
 そこで、重大な事実が発覚してしまいました。

 ブラックバターじゃなくて、ブロックバター。

 私はわりあい聞き間違え能力が発達しています。耳に変な装置ついてんじゃないのと言われるくらいに。どうやらその能力が、発動してしまったみたいです。
 そうだよねブラックバターとかなに混ざってんだよって話だよね。でもちょっとかっこ良いかも、ブラックバター。ちょっとだけ。
 でも五メートル平方のブロックバターも、やっぱり食べられないと思う。だってすごいよ、五メートル平方っていったら。ぐりとぐらのホットケーキだって、余裕でつくれちゃうよ。
 ……ああ、そうか、もたれるってこと?

 というわけで、今日の色々を書いてゆこうと思います。

 到着してまず、高崎の発達ぶりにびっくり。なんか駅に人がいる、人がいっぱいいる! 前はがらっがらだったのに。だってなんか、なんかがやがやしてるよ。待ちあわせしてる人がたくさんいるよ。
 もうこの繁栄ぶりなら高崎首都でも良いよね。という話ですこし盛りあがりました。いやでも良いよ、高崎!私は推します。

 お昼を食べて、服をみに行きましたー。高崎って、意外とセンスの良いお店が多いんです。さすがは高崎。私ははねばねしい服(注:袖のあたりがひらっひらしてるブラウス的な服)が欲しくて、色々はねばねしそうな服の袖をもちあげて楽しんでました。あのI can fly!的な雰囲気が良いんだよー。空も飛べる気がするんだよ風になれる気がするんだよ、と主張していたら、じゃあエンジェルになれば、なる?と言われました。いや私はむしろ翼の折れたエンジェルだからと言おうとしましたが、そろそろ意味がわからなくなってくるので止めました。
 あとさりげなく、歪なハートのネックレスが良かった。歪んだかたちなんです。ぎゅいぎゅい締めつけられているような。せつなくて、でも、残酷な気もちになれるモチーフだった。私は自分でアクセサリーは買わないとあるときに決めたので、買いはしませんでしたが。でも、印象に残った。
 その友人とは中学のときかなり頻繁に服をみにいったのですが、彼女のセンスを目のあたりにするのはけっこう久しぶりで、それがまた、楽しかった。これが良いよねとかあれが良いよねとか、いちいち言いあって歩くんです。そういう会話にしかあらわれない微妙なセンスって、ある。あと服をじっさいにひらひらできるのが、たのしい。ニットの触り心地なんか、すごく良い。なんかこの感じ久しぶりで、でもあんまり久しぶりって感じがしなくて、かといって中学時代に戻ったようってわけでは決してなく、なんなんだろうなぁ、と思っていました。
 結局服は、買いませんでした。やっぱりぜったいこれだ!っていうのじゃないと、ね。友人は、買っていた。
 ちなみに私はお洒落な服屋さんのあいまにあるアニメイトで、『けいおん!』と『エビスさんとホテイさん』を購入しました。このアニメイトが、シュールなんだ、また。なぜこんなところにある?と全力で突っ込みたくなる。いや……この場所はないだろ、と思って、でも、ちょっとうれしくなってしまう不思議。
 たのしいお買いものでした。

 そのあとケーキを食べました!おいしいケーキ屋がある、ということは電話できいていたので、とてもきらきらしながら行きました。
 ブルーベリークリスタル、という、宝石のようなきれいなケーキがあったので、思わず選んでしまいました。名前が、良い。だって、クリスタル。ブルーベリーなクリスタル。素敵過ぎる。
 そしてまた、このケーキ屋さんの雰囲気が良いんだなー。つやつやしたテーブルに、落ちついた音楽、佇む絵。すっごく居心地が良い。なんかあれですね、ジャン・コクトーでも読みたくなるような雰囲気。
 ケーキを待っているあいだ、友人から土門拳の写真集をみせてもらいました。すごい、と思った。ここには、生活が、空気が、刻み込まれている。雰囲気みたいなものって、なかなかかたちにするのが大変だと思うんです。でも、ここにはそれが確かに漂っている。主観的なんだと、思った。もちろん良い意味で。
 そして私は、ルネ・ラリックの作品集をみせました。ずいぶんと気に入ってくれたようで、良かった。ルネ・ラリックは表紙買いだよな、やっぱり。アール・ヌーヴォー、最高です。
 森見登美彦のエッセイも、ちょっとだけ読んだ。なにこの諧謔に溢れる文章。好きです、こういうの。買おうと思いました。
 あとは萩尾望都の漫画を借りて、私はきづきあきら+サトウナンキの漫画を貸しました。読むのがたのしみ。
 ケーキはおいしかったです。まったりとした甘さ。ブルーベリーがぷにぷにと生々しくて、良かった。そのあといくつか個人的な話なんかして(面白い話をききました。そして、私たちが生命の危機にさらされたときの思い出話なんかもしました。)、のんびりしていました。たのしかったです。

 それから友人が目あての服を買いに行くというので、再び服屋のほうへ。それからまた移動して、カジュアルな感じの喫茶店に入りました。
 そしてまた、話をしました。とてもひそやかで、ひどく決定的な話。もう頑張るしか、ないんだよね。苦笑混じりに、話していました。うん、頑張ろう。こうなっている以上、こうなってしまった以上、私たちは、そうするしかない。

 そして友人のケーキのお買いものにつきあったあと、駅の前で別れました。ばいばいと手を振った瞬間は、確かに、とても幸福だった。幸福。幸福は、身体じゅうに染み渡るものだ。


 というわけで、総括して非常に良い一日でした。まだまだ書き足らないくらい。
 そして私は、なんだかんだでやっぱり群馬が、高崎が好きなんだなぁと実感。あの空気が、あの街が。きれいな街なんです、ほんとうに。さりげないところに、センスがある。
 たのしかった。ほんとうに。そして、すこしだけやる気が出ました。頑張りたい。ほんとうに。
 また友人に会える日が、たのしみです。それまで元気にやっていて欲しいです。